新潟県長岡市、自社大工の居る工務店の稲垣建築事務所、稲垣です。
先日、あれほど避けられていた1歳10か月の孫がですね
トコトコと走ってきて、ぎゅーってハグして
「じじ、大すち」って言ってくれたんですよ。
不覚にも泣きそうになりました(T_T)シアワセでした~💛
さて、↓コレどうですか?
数年前、自社オリジナルでつくったスポルテッドビーチの突板(つきいた)。
スポルテッドと言うのは立木の状態でキノコ等の菌が木材内部に侵入し、
その菌が木材の中を縦横無人に這った跡がある材料のコト。
黒い筋がその部分です。
極端に言ってしまえば腐る手前の木の状態です。
けれど菌が描くその模様は同じものは絶対に無い個性的な表情。
好きなんですよね。こういうの。
無骨、素朴、ラスティック、言い方は色々あれど、唯一無二の材料です。
元々はこんな板材でした↓
これを薄く、うす~く削ったものを“突板”と呼びます。
昔はスポルテッド材なんて二束三文だったんです。なんたって腐りかけですから。
でもその良さに気付いてしまう方が徐々に増え、今はとても高くなってしまいました。
因みに木が乾燥すればこれ以上菌の繁殖は無く、本当に腐ってしまったりはしません。
ドイツでは冬季にトリュフの取れる森の中にビーチ(ブナ)を埋めて、春になったら掘り起こし、
また冬に埋め、と言う作業を3年間繰り返すそうです。
そこまで手間を掛けて、ブナを腐らせる手前まで熟成してスポルテッド化するのだそうです。
ギターのボディでは超高級な材料だそうで、、、、
弊社も(と言うかボク個人)ブナを熟成させようと自社工場の片隅にブナを放置してあります。
今現在こんなカンジ。
ヤバい。本当に腐ってしまうかも(笑)
でももう少し熟成されるまで我慢ガマン。