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地震は弱者を狙い撃ちにする
COLUMN
2024.01.09

新潟県長岡市、なぜか今朝からしゃがれ声しか出なくなった稲垣建築事務所、稲垣です。

 

台湾民間からの能登半島地震への支援金が1月5日からの三日間で約4億円が寄せられているそうです。

東日本大震災の時も最大の義援金を送ってくれたのは台湾でした。本当にありがたい。

台湾語でも「ありがとう」の最上級は『感謝』なのだそうです。本当に感謝です。

台湾語(中国語)は読めませんが、台湾の方から「日本加油!」「能登加油!」とXではメッセージが溢れているとか。

加油はガンバレと言う意味です。

 

中越地震、中越沖地震、足元で起きた2度の地震の際と、

(今はまだ報道で見る限りですが)この度の能登半島地震で同じことを感じています。

「地震は弱者を狙い撃ちにする」

年齢と収入、その辺りの弱者を狙い撃ちにするんです。

 

このタイミングでこんなことを発信するのは不謹慎なのかもしれませんが、

ここ長岡にも陸上活断層としては最大規模の活断層が存在している事をどれほどの人がご存知でしょうか?

その名も「長岡平野西縁断層」

新潟市の沖合から小千谷市に掛けて連なる80㌔以上の断層帯です。

長岡市内だけで言っても「逆谷断層」「鳥越断層」「関原断層」「親沢断層」そして片貝断層に連なる断層帯です。

最後に動いたのは13世紀ころ。よってその当時の被害実況データなどありません。

活動周期は1200~3700年と言うかなりアバウトです。

今後30年間にこの断層を起源とする地震発生確率は2%。決して低い確率分類ではありません。

この断層帯が一斉に動いて大地震が起こったら

想定される地震規模はマグニチュード8.0

これは陸上が震源の地震としては最大級の規模です。

新潟県が発表している被害想定は

死者/7920人

負傷者/5万6000人以上

全壊家屋/17万1000棟(約8棟に1棟が全壊)

半壊家屋/22万5000棟

 

にわかに信じがたい被害想定ですが、この数字が発表されたのは2022年3月です。一年前です。大昔の想定ではありません。

 

ボク自身もこの断層の存在を知ったのは中越地震の時にお会いしたある大学の教授から教えてもらいました。

実は中越地震後に国土交通省の活断層を調べる特殊車両が長岡入りしています。

てっきり震源を調べるのだと思っていたら

車列が向かって調べていたのは弊社の工場、倉庫がある長岡市鳥越でした。

 

この被害想定、減らせるはずです。

こんな断層がすぐそばにある事を知らない方々に(脅すのではなく)その存在を知らしめるべきだと思っています。

 

地震は日本国内であればいつ、どこで起こっても不思議ではないけれど

被害を、悲劇を少しでも減らすことは可能だと思っています。