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新築ブルーと造り手の想い
COLUMN
2024.07.22

長岡祭りが近づいてきました。

長岡生れ、長岡育ちですが8月1日の前夜祭、一度も行ったことありません(笑)

大花火も自宅で花火の根元から見えるので信濃川の土手まで見に行ったのはもう何十年も前です。

花火の燃えカス降ってくるので打ち上げ会場から近いのも善し悪しなんですよ。

そんな自宅にいつか講師仲間を全員招待したいと思っている

新潟県長岡市、自社大工の居る工務店、稲垣建築事務所の稲垣です。

子供の頃からなんですが長岡祭りが終わる=夏が逝く、、、みたいな感覚に陥り

寂しくなっちゃうんですよね。

長岡祭り後の夕方はいつも浜田省吾さん「晩夏の鐘(歌なしバージョン)」が木魂していて

夏が逝く寂しさを増長させます。

 

 

さて、マリッジブルー・マタニティブルーは知っては居ましたが

新築ブルー、あるいはマイホームブルーと言う言葉がある事を最近知りました。

新築ブルー、マイホームブルーという言葉は建築屋として少し緊張感を覚える言葉です。

住まい造りとは人生において幾度も無い楽しい時間でなければならないはず。

それが憂鬱になってしまったら本末転倒な話です。

 

新築ブルー(マイホームブルー)と言うのにはいくつか種類があるようで

ブルーになるタイミングが違うのかな?と考えています。

・契約時やご入居後の借入(返済)への不安

これはわかります。ボクも小心者の類なので決めたはずが怖くなるという事は誰しも起こり得る事かと。

大きな金額を借り入れるわけですから真面目な人ほど一種の緊張感を覚えてストレスになるのも理解できます。

・工事中やご入居後の「思てたんと違う」と言う不満

これは建築屋側からしても気を付けて細かく丁寧にお伝えする事を心掛けないといけません。

図面だけでわかるはずがありません。3DCGがあれば100の内100が伝わるとも思いません。

あの手この手で完成形をイメージしていただく為の施策は必要だと思います。

・住まい造りに疲れてしまう

一番意外なのはコレ。住まい造りは多くの事を比較的短期間に決めなけばなりませんので

その事に疲れてしまわれる方が一定数いらしゃるようです。

仕様、色、電気の配線、決めていただけなければならない事は様々あります。

本来はその時間こそが住まい造りの一番楽しい時間で、醍醐味だと思うのです。

タイパ(タイムパフォーマンス・時間対効果)と言う言葉が生まれてまだ新しいですが

掛けた時間が長ければ、それだけ効果が上がるわけでもなくて、

やはり設計者、建築屋側が明確にイメージを伝え、そのイメージに対してYES、NOをいただき、

NOであればお互いのイメージを融合させていくしかないのかもしれないと思っています。

「どれでも好きなモノ選んでください」と分厚いサンプル帳渡されても決められないですよね。

建築を造る側として「こういった空間にしたいのでコチラをご提案します」と

先ずは造り手の想いを聞いていただくのも時間の無駄では無いと思います。

図面段階初期であろうが、間取り決定間近であろうが、仕様+色決めのタイミングであろうが

「こんな風に、こんな空間で暮らしていただきたい。」

設計者であれば誰もが持つはずのこの想いをまずは聞いてみてください。