夏なので、、、こんな話を挟みます。実体験です。
息子が3歳、娘が1歳になるかならないかのある日(夏ではなかったと思います)
普段あまりぐずらない娘が完全な夜泣きモードに入り、一緒に寝ていた息子も眠れず。
という日がありました。
もう駄目だと、娘を抱っこして真っ暗なリビングに降り、立ったまま抱っこしていたんです(座ると泣くので)
その時点で24時くらい。ギャン泣きしては静かに寝息を立ての繰り返しでした。
「どこか悪いのかな?どこか痛いのかな?」話せない娘を心配しつつ2時間が経とうとしていました。
娘を横抱きにして娘の頭はボクの右胸に。
ギャン泣きをしなくなりス―スーと寝息を立てて、もう大丈夫かなと思い始めて間も無く、
真っ暗なリビングで、、、、
急にボクの右半身だけが総毛立つ?と言いますか
右半身だけ一斉に毛穴が開いてザワっとする様な感覚を覚えた次の瞬間
ボクの右肩越し(後ろから)突然人の顔が娘の顔を覗き込んだのです。
ボクの右耳をかすめて右肩越しに娘の顔を覗き込む手ぬぐいを被った白髪頭のおばあちゃんの顔。
そして「よした、よした、寝ったか」と言うとスッと居なくなると共に総毛立つ感覚も無くなりました。
(長岡弁で『よし、よし、寝たか』と言う意味)
耳に触れる手ぬぐいの感覚も、ボクの右耳のすぐ脇で放った言葉もはっきり覚えています。
横目ではっきりみた手ぬぐいからこぼれた白髪と横顔も。
ボクはウトウトさえしていませんでした。間違いなく現実に起こった事なのです。
でも、その後は不思議と恐怖心はありませんでした。(直ぐに後ろを振り向けんませんでしたが)
きっとご先祖様の誰かが心配して見に来てくれたんだろうと。
こんな実体験(前置き長げーよ)のある新潟県長岡市、自社大工の居る工務店、稲垣建築事務所の稲垣です。
実はこの話と比較にならないくらい恐ろしい体験(真面目に怖いです)もあるのですが話すのも書くのも嫌です。
さて、無理矢理感ハンパないですが怪談から階段のお話。
木造住宅の階段踏み板は大別すると
・シート張り(建材メーカー品)
・集成材(樹種によって大きく見え方が違います)
・無垢材
↑無垢材(巾はぎ材) 材種タモ
シート張りは使わないので割愛します。
集成材も樹種によっては見た目がチープに見えたりするので樹種選定には気を使います。
で、無垢材の階段踏み板。
無垢だからこその注意点。
・反るかもしれない
無垢なので経年変化で反りが出る事は十分考えられます。
・割れるかもしれない
固定方法によっては最悪割れてしまうかもしれません。
・廻り段や踊り場の板が問題
踏み板は幅がそれほど広くないので一枚物でもいけますが
踊り場や廻り段は幅が広いので無垢って訳にもいきません。
巾接ぎ(はぎ・幅方向に接着していく加工)すればなんとかなりますが
接ぎ加工のコスト的に高価なモノになってしまいます。
弊社はじめ、他社さんもコスト的な問題よりも
反りや割れが心配なので無垢材ではなく集成材の階段を“やむを得ず”使ってらっしゃるってのが正解では?
と、思っています。
秋口に小千谷市に建てさせていただくお宅の階段板はゼブラウッドの無垢材です。
ゼブラって予想もしないところから割れが入ったりします。
なので建てるのは秋口(階段踏み板が必要なのは初冬)なのに
4月に階段の板だけ加工して暑さや湿度に慣れさせて、
「反るのなら反ってしまえ!」 「割れるなら今の内だぜ!」
って感じで環境に馴染ませています。
ここまでやっても反る時は反るんですけどね。
↑いずれも最終仕上げ前のゼブラウッド。
粗仕上げで45㎜にしておき、反りが出るのを見込んで最終的に40㎜くらいで仕上がれば御の字です。
階段踏み板にゼブラウッドなんて滅多に使わない。(使えない)
少なくとも新潟県内ではこのお宅だけ(ソースは無い)だと思います。