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もしかしたらあなたが知らない大事な話⑥~4号特例縮小のお話
COLUMN
2024.10.31

亡き母方の祖父が物凄く綺麗なシルバーヘアで、色んなところが祖父に似ているボクは

いずれあんな風な一点の黒も無いシルバーヘアになれると思っていたのに

最近、黒髪の割合が増えてきてしまいました。

いっそ全て脱色してやろうかと思っている

新潟県長岡市、自社大工の居る工務店、稲垣建築事務所の稲垣です。

若い頃は若白髪が嫌で嫌で仕方なかったのですが

今となっては全白髪のツーブロックでファンキーなおっさんを目指しています。

 

少し気にある事を小耳にはさみましたのでこの話題を。

住宅建築にまつわる法律改訂で「影響あるかも?」と思える改訂が来年2025年4月以降に着工するモノから施行されます。

(ここでは構造関連規定に絞りますが、断熱規定も加わります)

何年も前から言い続けていましたが、

「4号建築物」なる木造2階建て程度の建物の特例を無くしてしまえばいいと思っていました。

4号建築物は建築士の設計に依るものであれば確認申請時に構造計算の添付義務はない(審査対象ではない)。

この4号特例と呼ばれている制度そのものが大問題だと思っていました。

ただ建築基準法は決して4号建築物(木造2階建て程度の住宅があたります)は構造計算しなくていい

とは一言も言っていません。

あくまでも確認申請の審査対象になっていないと言う事です。

確認申請添付義務がない(添付しても突っ返される)=構造計算不要。ではない筈だったのです。

誤解を恐れずに言えば確認申請の添付義務が無いから構造計算をしないと言う考えがまかり通っていました。

そして、残念なことに構造計算されていない住宅が山のように建築されてきました。

で、この部分の改訂です。

改訂されると最初に聞いた時はこれで全ての住宅が構造計算されるようになると思っていたのですが

蓋を開けてみたらちょっと違いました。

先ずは現行(2025年3月いっぱい)の4号建築とは何ぞや?と言うお話。(ここでは用途を住宅に限ります

4号建築物(4号特例)⇒建築基準法第6条第1項第4号に規定する住宅

木造の場合⇒2階建て以下。かつ床面積が500平方メートル以下の住宅

木造以外の場合⇒平屋。かつ床面積が200平方メートル以下の住宅

木造住宅だけに限れば500㎡(約151坪)以上ある豪邸でなければほぼ4号建築物でした。

つまり、ほとんどの木造2階建て以下の住宅であれば構造計算を添付する義務(審査対象になる)は無かったのです。

 

それがこう変わります。

3号建築物 平屋かつ延べ床面積200㎡(約60坪)以下の住宅

2号建築物 2階建て以上または200㎡(約60坪)超の住宅

4号建築物(4号特例)は無くなります。

 

しかし、望んでいた「全ての住宅に構造計算を義務付ける」事とはならず

別の方法が認められています。

仕様規定なるよくわからんディープグレーなルートも認められているのですよね。

私ども的には許容応力度計算による構造計算以外に住宅の安全を担保できる方法は無いと思うのですが。。。

で、ここから冒頭の「気になった」話です。

もし、現在進行形で住まい造りを進められておられる方で

「3月末までには着工しましょう」と言われているとするなら、ちょっと立ち止まってください。

3月末までに着工すると建築基準法改訂の影響は受けません。その代わり、完成した瞬間から

その住宅は既存不適格になります。

既存不適格と言うのは確認申請を出した時の法律には合致しているけれど、

現行法律には合致していない状態の事を言います。出来た瞬間からそれでいいですか?

それを避けるには審査対象に断熱の事も構造安全性の事も含まれる「長期優良住宅」を取得する以外に無いと思います。

因みに私たちは全棟長期優良住宅認定を所得していますので、

構造的にも断熱的にも法律が改訂されてからといってまったく慌てていません。

そもそも許容応力度計算はもう20数年前から当たり前にやってきました。

 

昨今の建築不況の中でも年末から例年3月頃まで材木のプレカット工場は忙しいのだそうです。

その理由わかりますか?当然ながらお客様側ではなく建築屋側の都合です。

・4月1日以降の着工だと追加費用が掛かる

(構造計算をしていない、又は仕様規定が標準の会社ならそうでしょうね)

・4月1日以降の着工だと引き渡しが伸びる

(確認申請期間は今までの7日から35日に伸びますので理解は出来ますが、

まだ11月ですよ。今から準備すれば完成時期はずれません)

 

もし、こんなことを言われていたとするなら一度立ち止まって考えましょう。

その住宅に構造安全性能と断熱性能の担保はありますか?