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実は、町の工務店
COLUMN
2024.11.05

呼んでも無いのにやってくる。

最近話題の物騒な闇バイトの下調べの手法として塗装業者を装う手段があるそうです。

屋根外壁塗装や太陽光、床下点検や排水管詰まってます

みたいな突然やってくる業者は呼んでも無い、困ってもいないのに

突然、さも親切心で来ました体で営業に来られますが

殆ど詐欺まがいなので一切対面しないのが正解だと思っている

新潟県長岡市、自社大工の居る工務店、稲垣建築事務所の稲垣です。

強盗傷害事件まではいかずとも、プチリフォームをエサにした悪質訪問販売は今に始まった事では無いです。

最近、新築やリフォーム工事の時に現場のご近所にご挨拶廻りさせていただく時は

施主様と一緒に回らせていただくか、施主様に先にご挨拶廻りしていただいて

稲垣建築事務所と言う社名をお伝えいただいた上で「後でご挨拶に来る」と伝えておいていただかないと

門前払いをいただきます。なかなか世知辛い世の中ですが、対応としては当然かと思います。

私どものお客様でも「外壁塗装リフォームの訪問販売」の人間が怖いから

一刻も早く塗装してくれと言う方もいらっしゃいます。お気持ちはわかりますので急ぎ算段しています。

 

ボクが若かりし頃はリフォーム系の訪問販売は無かった?気がしています。

その代わり大手のハウスメーカーさんでも訪問営業されていた時代です。

 

闇バイトはひとまず置いておいて

リフォーム系の“悪質”訪問販売が増えたのは理由があると思っています。

恐らく「工務店」の存在が認知されなくなったから。

昔は町内に一軒くらいは「工務店」が有りましたよね。

そこには棟梁が住んでいて、地域の困りごとを一手に引き受けていたイメージ。

でも、最近の工務店ってイメージ違いませんか?

工務店と名乗ってはいるけれど、そこで働く人は設計や現場監督ばかりで

工務店の根本である職人(大工さん)なんて一人も存在しない。そんな工務店モドキ。

自社に大工さんがいない会社は工務店と名乗るべきでは無いと思っています。

 

ボクはバブル期に東京で建築を学び、

まだ2級建築士だったのに設計事務所に勤めた時は全員が年上の部下が3人も居る中で

バブル末期の狂乱建築業界を経験し、

死ぬ思いで1級建築士に合格し

その後32年間1級建築を目指す方々を教える側も経験しました。

建築業界の間口は広く経験してきたつもりです。

 

実は稲垣建築事務所と言う社名から設計事務所と勘違いされる方も少なくないのですが

私どもは自社大工が居て、造作材の加工も、木の見立ても全て自社内で完結する工務店です。

スタイリッシュ、カッコいい、けれど温かい。

そんな形容詞が付くお住まいのお手伝いをさせていただいているつもりですが

根底にあるのは先代からの『町の工務店』。

細かい事でも頼みやすい敷居の低い工務店で有り続けようと思います。

それもこれも自社に職人がいるからこその話だと思います。