「木をデザインする」という発想をコンセプトに
新潟県長岡市(小千谷市・見附市・三条市)で注文住宅・リフォームをお手伝いしている工務店
稲垣建築事務所の稲垣です。
日本を代表する木「杉」。実は日本固有種です。
英訳すると“Japanese cedar”や“Japanese redwood”みたいですが
学名はCryptomeria japonica (クリプトメリア・ジャポニカ)。
その木目は日本人のDNAに刷り込まれているのではないかと思うほど“和=日本的”です。
昨今建築界隈で杉にスリット加工した羽目板(天井や壁に張る材料)が流行っているのは
この“和”な木目をスリットで切る事により、和の雰囲気を消す為だと認識しています。
基本的に“和”が嫌いなわけでもないですし、どちらかと言うと和寄りが好きなのですが
どうしてもこの木目が邪魔にある事があります。
そこで杉の和を消せないかと寝ても覚めても考えています。
↓無節ですし赤身なのでそれ程悪くない杉(木裏)
和でしょ?
↓この板の木表側に浮造りを掛けました。
尚更“和”でしょ?
この和なカンジを薄くしたいと実験しました。
↓この塗料、実はまだ日本未発売。とっても塗りやすい下塗り材です。(塗装直後)
塗りたては「思てたのと違う」と感じましたが約24時間乾燥させた後の表情がコチラ
塗装したてのギラギラ感が無くなり、マットな黒に木目が浮いて狙い通りでした。
ココまでは。。。。
この日本未発売の塗料、あくまでも下塗り材なのでこのままですと指でこすれば指が黒くなります。
ココから別の塗料のホワイトを重ね、
木目の沈んでいるところは白く、飛び出ているところは黒く、
白黒の木目バッチリのとてもじゃないけれど和には見えない仕上りを期待したのです。
↓大失敗(笑)
一応白黒?
杉は柔らかいので白の塗料を吸い込み過ぎてしまってふき取る前に真っ白になってしまいます。
やはりこの手法は硬めの広葉樹でないと無理なんだという事が学べました。
失敗はしたものの、こうやればイケると言う最適解も見つけられたのでヨシとします。