「木をデザインする」という発想をコンセプトに
新潟県長岡市(小千谷市・見附市・三条市)で注文住宅・リフォームをお手伝いしている工務店
稲垣建築事務所の稲垣です。
現在、弊社で標準的に使用しているサッシはオール樹脂サッシ。
でも実は、かなり前の事になりますが樹脂サッシでは痛い目に合ったことがあります。
高断熱高気密と言う言葉が生まれてからかれこれ35年以上が経とうとしています。
「新在来工法」と言う言葉も生まれましたね。
弊社が高断熱高気密に取組んだのも丁度その頃。歴史としては長いのです。
施工を学ぶために大工さん全員連れて北海道まで何度も勉強しに行きました。
当時の(住宅用)サッシメーカーとしては
・YKK(YKK APになったのはもう少し後だったような?)
・TOSTEM
・新日軽
・立山アルミ
・三協アルミ
・不二サッシ
そして、樹脂サッシ専業メーカーだった
・エクセル
・シャノン
当時の(当地の)高断熱高気密住宅で使用されるサッシは樹脂サッシ専業メーカーの物でした。
加えて、その頃の樹脂サッシは外観色はホワイト一択。
しばらくは外観ホワイトの樹脂サッシを半ば仕方なく使っていましたが
樹脂サッシを使い始めてから数年後、外観ブラックの樹脂サッシが発売されます。
当時メーカーさんから言われましたが新潟県中越地域で一番早く飛びついたのがボク。
で、痛い目に合いました(笑)
間口9尺(2727㎜)高さ(確か)2200の引違いサッシ、竣工後1年で反りました。
網戸もちょっと押すと倒れる位に変形しました。南向きの大きな窓。
取り付け方の問題じゃない。下枠、縦枠が見事に波打ってましたから。
色が黒で熱吸収の問題もあったのだと思います。(サッシを丸ごと取り替えました)
そして数年後、弊社のお手伝いしたお宅だけでなく、その当時使われたブラック樹脂サッシは
見事に変色しました。黒から深緑色?に。
そんなこんながありまして、樹脂サッシを敬遠する様になります。
そんな折、新日軽からアルプラ100と言うサッシが発売されます。
今でいう複合サッシ(外側アルミ、内側樹脂)の先駆けです。
今の複合サッシと大きく違うのは、枠の見込み(枠の奥行幅)が100㎜。
住宅用サッシとしてはとても見込みが大きく、断熱性も当時の樹脂サッシと遜色なかった為切り替えました。
でも、お高いんです。
お高いのですぐにアルプラ70と言う廉価版を出すのですが性能値が落ちてしまうためアルプラ100を
使い続けていたのに、その内、需要がアルプラ70に偏った為、生産終了となってしまいました。
痛い目にあったのに現在樹脂サッシを使用しているのは性能値と言うより体感です。
机上で性能値を比べるよりも、体感として樹脂サッシを選択しています。
痛い目に合った当初より樹脂材料そのものも良くなっているでしょうし
色の付け方も工夫されています。
なので、オール樹脂サッシをお勧めしています。
本音はアルプラ100クラスの樹脂サッシと性能値も体感も遜色ない、
あるいはそれを上回るアルミ樹脂複合サッシがあればいいのですが。。。
だって、数十年と言うスパンで見た耐久性は外側アルミの方が良いに決まってますもん。
新日軽、好きなメーカーでしたが今はもうありません(TOSTEMに吸収合併)
立山アルミと三協アルミも合併して三協立山アルミ⇒三協アルミと社名変遷がありましたし
エクセルとシャノンも合併してエクセルシャノンとなりました。
なんだか寂しい限りです。