新潟県長岡市、徹夜が祟ったせいなのか老眼が急速に進んだ気がしている稲垣建築事務所、稲垣です。
昨日のブログでもご紹介した通り、石川県には思い入れもあるし沢山の仲間もいます。
その仲間の一人から写真が送られてきました。
金沢住まいの彼女の旦那さんの実家は石川県珠洲市。お正月帰省されていた時に被災されました。
彼女曰く「地面がまるごと無くなる!」そう感じる位の地震だったそうです。
沢山写真をいただきましたが、流石に被災されたご主人ご実家の写真を使わせてもらう訳にもいかず
この写真だけ、転載許可をいただきました。
地域の防火水槽。ココに水をためて、近隣のお宅で火事が出た時にマンホールを開けて水をポンプ車で組み上げます。
つまり、このズレているコンクリートの蓋はよほどのことが無い限り開ける事を想定していません。
その何トンもあるコンクリートの蓋がズレ落ち、一枚は水没して水柱が立ったそうです。
さて、昨日の話の続きです。
耐震等級1は国内においての最低の耐震性能だと言うお話をいたしました。
最高等級である耐震等級3だって“ある条件を無視すれば”と言う条件付きで難しい事では無いとお話ししました。
雪の降らない地域において耐震等級3を取らない理由はボクにはわかりません。
それくらいハードルは高くないです。
大切なのは“ある条件を無視すれば”の『ある条件』で、もう言っちゃってますが積雪荷重です。
雪の重さは約30N/cm。Nはニュートンと呼ばれる単位で、30N≒3㎏と考えていただいて構いません。
1m四方の面積に1cmの雪が降ると約3kg。これが1mの積雪であれば300㎏。
昨今の家はコンパクトになってきているとは言え、大雑把ですが屋根面積約20坪(約66㎡)だと仮定すると
屋根上に積雪1mで約19.8トン、2mでその倍39.6トンの荷重が掛かる事になります。
これだけの重さを頭の上に乗せた状態で激しく揺さぶられたら、、、想像に難しくないですよね。
と、ここまで書いてしまうと一気にこの話を終わらせたくもなりますが
数回に渡りお届けしますと書いた手前、結論は次回に回します。
言いたいことはただ一つ。
耐震性能を検討する時はその地域においての『最悪の想定』をするべきだという事です。